名鉄のみならず日本で初めての、特別料金を必要としない｢大衆冷房車｣として、1959年に新製されたのが5500系です。5200形をベースとした車体ですが、窓のデザインは5000系と同様のタイプに戻されています。
　4両固定･2両固定各5本ずつ、総勢30両の｢小所帯｣系列でしたが、名鉄での運用形態に於いては使い勝手の非常に良い車両だったようで、両数の割には幅広い範囲での活躍を見ることが出来ました。

モ5500系4連　　常滑行普通　　Dec-24,1987.

　4両固定編成車による普通です。5000系〜5500系までの先頭車はドア間の窓が4組、中間車は5組となっていました。
　写真の車両は初期型で、ユニットクーラが1両あたり7基搭載されています(後期形は8基に増強)。

モ5500形2連+モ7000系一般車2連+モ7000系白帯車4連　　　東岡崎行急行　　Dec-25,1987.

　5500形は7000系等との併結が可能なため、ちょうどこの時期に行われていた7000系の車体特別整備に際し、施工車の入場をカバーするため7000系との混結編成を組んでいた車両がありました。主に後期形のモ5519-モ5520がこの運用に充てられていたようです。
　写真のように7000系の白帯車とも編成を組み、バラエティ豊かな8両編成となることもありました。