1月になると､阪神大震災の日の朝のことを思い出します｡
夢うつつで聞いた第一報｡TVに映し出された神戸市街の惨状…。
その後もニュースを見るたびに､とてつもない災害であることが明らかになって行き､暗然とした気持ちになったものでした。
神戸市内の由緒ある建物も､この震災で倒壊したり破損したものが相当数に上っていたのですが…。
その中に､この阪急三宮駅ビルも含まれていました｡
1936年の阪急神戸市街高架乗り入れ線開通と同時に竣工したこのビルは､長年にわたり繁華街・三宮の｢顔｣として市民や観光客を迎え続けていました｡
隣接する国鉄(→JR)三ノ宮駅のホームから駅ビルを抜けてくる阪急電車を捕らえたショットは､神戸を訪れた鉄道ファンの多くが撮影しており､神戸の鉄道を代表する｢名シーン｣のひとつとなっていました。
震災により､阪急三宮駅ビルは一部が倒壊し､危険な状態となったため解体撤去され､惜しまれながらその姿を消しました｡
震災の前年のGWに撮影したこの写真が､僕にとっての｢見納め｣になってしまうとは､予想だにしませんでした｡
あの日から6年｡急ピッチで｢復興｣が進む神戸市街ですが､阪急三宮駅は現在も仮設のビルで営業が続けられています｡
いつの日か､三宮にふさわしいステキな駅ビルが帰ってくる…。その日を信じて待ちたいと思います｡